免疫グロブリンA(IgA)

免疫グロブリンA(IgA)は、細菌やウイルスの上皮細胞への接着を阻害し、細菌毒素やウイルスを細胞外および細胞内で中和することにより、感染に対する抵抗力の第一線を担っています。

分泌型免疫グロブリンA(SIgA)は、粘膜表面(消化管、呼吸器、生殖器)における適応性(抗原特異的)液性(抗体ベース)免疫の媒介に重要な役割を担っている。 粘膜表面は、多くの病原体の侵入口である。

IgAは糖タンパク質であり、5つのクラスのAbのうちの1つである。

IgAは糖タンパク質であり、5つのクラスに分類される。Abのクラスは、(i)Y様ユニット(2本の同一の重鎖と2本の同一の軽鎖からなる4つのポリペプチド)の数(図1参照)と(ii)重鎖(IgAの場合、a鎖)の型によって定義される。 IgAは、2-4個のIgAモノマーからなるオリゴマーであることがある。

Immunoglobulin A (IgA) - Figure 1
Figure 1.IgA(免疫グロブリンA)は、Immunoglobulin A (IgA) の略称です。 SIgAの構造の模式図。J鎖を介して共有結合した2つのIgA分子と、Abが粘膜上皮細胞を横切って内腔に入る際に追加される分泌成分を示す。

SIgAは常にオリゴマー構造で、主に二量体であり、ポリマーは、15KD結合鎖(J鎖)および上皮細胞で生成しSIgAの細胞内輸送に関与する70KD分泌成分鎖を含む追加のポリペプチド鎖によって連結されています(図1参照)。

ヒトでは、Tヘルパー細胞(Th)への抗原提示、ThからTh2への分化に続いて、インターロイキン(IL)-10、IL-4、トランスフォーミング増殖因子β(TGF)-bというサイトカインが関与し、B細胞が優先的に成熟(B細胞Abクラススイッチングと分化)してIgA生産に徹したB細胞へと分化することが分かっています。 ヒトでは、血清中に存在し骨髄由来のIgAが主体であるIgA1と、分泌型のIgA2が存在する