あなたの体は、コーヒー、米、チーズをグルテンだと思っている? 専門家が語る交差反応について
一部の食品(トウモロコシ、米、乳製品など)は、グルテンと非常によく似たタンパク質を持っているため、特定のタンパク質を含んでいないにもかかわらず、体がそれらをグルテンと混同してしまうことがあります(交差反応というプロセス)。 つまり、グルテンフリーのパンにチーズを加えても、膨満感やガス、頭痛などのグルテン不耐性の症状が出る場合は、チーズに含まれるタンパク質が原因である可能性があるのです。
「抗体が体内の組織をグルテン関連の異物分子と間違えるのと同じように、分子構造がよく似た他の食品があると、グルテン関連分子を認識して攻撃するようにすでに作られている抗体が、他の食品分子も認識して攻撃してしまうことがある」とステファニー・バーグ(医学博士)は言います。
グルテンは小麦、ライ麦、大麦に含まれるタンパク質の一つに過ぎませんが、グルテンと非常によく似た分子構造を持つタンパク質が他にも存在します。 「
アメリカ心臓協会のライフスタイルと疫学年次会議で発表し、サーキュレーション誌に掲載された論文では、グルテン過敏患者の70%がトウモロコシの複数のタンパク質に反応することを報告しています。
SteadyMDの家庭医学・機能医学認定医であるライラ・ブレイク・ガムズ医学博士は、グルテンのタンパク質と「混同」するほど類似したアミノ酸(タンパク質サブユニット)を持つ食品タンパク質が、この種の交差反応を引き起こす可能性があると述べています。
『Food and Nutrition Sciences』に掲載された2013年の研究によると、グルテン過敏症の患者の30%近くが、グルテンフリーの食事では反応が悪く、症状が出続けているそうです。 グルテンフリー食を続けても症状が改善されないのは、食事の非遵守や交差反応性エピトープが、グルテン過敏症の人の免疫反応性を高めた状態を誘発することと関連している可能性があると言います。 つまり、他の食品を食べることで、グルテンによる同様の反応が引き起こされる可能性があるということだ。